大阪ディープスポット案内

大阪ディープスポット案内大阪の中でもディープな観光スポットばかりをつなげて走るマニアックな裏道観光案内

走行日 2011年3月26日(晴)
走行距離 74 km
使用した愛車 FOCUS Cayo 2.0
コース概要 自宅→正蓮寺川→森巣橋筋商店街→安治川トンネル→川口ビルディング→川口基督教会→木津川→道頓堀川→道頓堀ホテル→かに道楽→大たこ日本橋工場店→でんでんタウン→恵美須駅→新世界→通天閣→西成(釜ヶ崎)→飛田新地→新開筋商店街→今里新地→新開食堂→大阪城公園→居酒屋とよ→桜之宮公園のバラック→兎我野町→富山町→西淡路高射砲台住宅→なにわ自転車道→大野川遊歩道→廃墟な造船所→自宅

埼玉から関西に来て一番最初に思ったのは「大阪ってカオスな街」だなぁと(笑)
なんと言ったらいいんでしょうか、渾然一体というか日常と非日常がすぐ近くにあるというか・・・

なので、大阪の街を歩いていると「えぇ!?こんなディープなスポットが街中に!」ってなことが結構ある。
東京だったらアレコレうるさい人たちに文句言われて駆逐されちゃうような風景が街中のアチコチに残っていて、関西人の懐の深さというか適当さというかを感じずにはいられないわけで(笑)

で、お気づきの方も多いかと思いますが、僕はそういったディープなスポットを眺めるのが好きw
東京の「吉原~山谷辺りを走った」のも楽しかったし「ネタで山谷のホテルに泊まりに行った」のも面白かった、なんて思いつつ大阪のディープなスポットを巡ったらもっと面白いんじゃないかと思いついてしまった次第です。

この手のネタの時は毎度おなじみですが、大事なお願いを先にしておきますよ。
部分的に非常に微妙な事柄や人によっては不快に感じる部分があるかもしれません。そういったものが嫌いな方はこの先には進まないか、見て見ぬふりをするか、広い心を持って読み進めていただければと思います。特に女性にはキツイ話が混じってます。っていうか、書き終わって改めて考えると酷いコースですよ、これは。

でわでわ、関西の「ある意味日常的でもあり、非日常でもある風景」を眺める旅に出発しましょう!
自宅のある尼崎を出発し国道43号線で淀川を渡って大阪市へ。43号線って自転車走れないと思ってたんですが問題なく走れました。 淀川と平行して流れる正蓮寺川は全面暗渠化工事中。いずれは遊歩道になるのでしょうか?って、なんとこの地下を阪神高速が走ってるのか!? 森巣橋筋商店街。道路を活用してお店が開かれていたり、道の真ん中に自転車を止めても許される文化がここにあるw

さて、大阪市に入って一番最初に向かうのは別にディープじゃないけど面白そうなスポット「安治川トンネル」
安治川トンネルは日本でも珍しい川を渡るためのトンネル(普通は橋を架けますよね)。西区九条と此花区西九条の間を結ぶトンネルで、全長は80.6mと短いですが出入り口にはエレベーターも設置され、(現在は動いてませんが)かつては車道としても活用されていたとか。

安治川トンネルが出来た頃には船運が活発で船を通すために大きな橋を架けるならトンネルにしちゃおう!ということでトンネルになりました。凄いこと考えるなぁと(笑)
あ、西九条の駅前で、ものすごいものが焼かれていました!男の貞操の危機です。実物は単なるベビーカステラで京都発祥らしいw こちらが安治川トンネル。左側が車用のエレベーターなのですが、現在は運転されていません。人や自転車は右側の小さなエレベーターの他、夜間は階段を使って出入りします。 安治川トンネルの内部。いろいろ治安が悪いらしくトンネル内には監視のためのガードマンがいます。

かつてはエレベーターを動かすための職員もいたということですが、地下道専門のガードマンがいるのにもビックリした。。。
そんなに治安が悪いのか、と思うと同時に、こういうところにコストが掛かる事が大阪の財政がやばい一因な気がした。

安治川トンネルを抜けたら安治川沿いを東へ。
この辺りの風景がこれまた良くも悪くも「港湾地域」って感じで(笑)
お、煉瓦造の立派なビルがあるなぁ、とおもったら。 屋上に「れんが」の文字。徹底して主張する、これが関西クオリティ! なんかいろんなものが積まれてますが・・・

大阪税関発祥の地に建つ「大阪税関富島出張所」を過ぎてそのまま安治川沿いを東へ向かっていくと、国道172号線と交差する辺りで「川口ビルディング」という巨大な廃墟が出現!

駅からは少々遠く交通の便が悪いとはいえ大阪の中心部まで数kmというナイスな立地になぜこんな巨大な廃墟が。。。
川口ビルディングは1954年に建築され住居兼オフィスビルとして利用されてきましたが、老朽化による立て替えのため1994年に入居者の募集を停止、その後建て替え・・・、のはずだったのですが大阪市の財政難により建て替えるお金も撤去するお金もないまま放置されているということなんですよね~

バブルの頃ってこういう話が結構あったなぁと
昭和を感じさせるレトロな看板がそのまま残されているのが非常にレアな風景です どうやら地下に商店街があったらしく薄暗い階段に地下商店街出入り口の看板が。「地下商店街」の部分だけマスキングされているという謎。 誰もいないはずの廃墟なのに中はわりとキレイで使用感のある自転車が置かれていたり階段の明かりが灯っていたりもする不思議。

入口が開いてたら入ってみたい気もしたのですが、きっちり施錠されていたので入れませんでした(笑)
なんか、ちゃんと管理されてる感がある不思議な廃墟、それが「川口ビルディング」

んで、ふと川口ビルディングから国道172号の反対側を見ると、おぉ、なんか煉瓦造の立派な建物があるぞ!
かつてこの辺りは大阪港に隣接する外国人居留地だったそうですが、わずかに残るその頃の面影がこちらの「日本聖公会大阪主教座聖堂川口基督教会」です。 中に入るとこれがまたスゴイ!1920年建築の壮麗な大聖堂の中に大きなパイプオルガン。こんな立派な教会初めて見た~ 向かい側にあるビルも外国っぽい雰囲気でなかなかカッコイイ♪

ちなみに「主教座聖堂」というのは日本聖公会が日本で定めた11の教区ごとに中心となる教会で、教区内にいる信徒を教導し司式するための主教座(カテドラ)がおかれています。

巨大な廃墟のすぐ隣に壮麗な大聖堂がある、これぞ大阪って感じ(笑)
といっても、ここまでは軽いジャブみたいなもので、大阪ディープスポット探訪はここからじょじょに深みにはまっていきますよ~
キレイに整備された木津川の右岸をだんだんとディープになる大阪の風景に思いを馳せながらのんびり走っていきます。 突如、川沿いのビルのテラスにウルトラマンとカーネルサンダースの像が登場。木津川を見守っていますw 木津川と道頓堀川が合流しているところにある京セラドーム。このデザインもなんというか。。。
大阪で一番カオスな街と言えばやっぱり難波なのではないかと思うのですが、難波周辺は勤め先の関係上、頻繁に来ているのと休日の難波は人が多すぎて自転車で走るのはちょっと気が引けるのでサラッと通過します。この辺はそのうち歩きで散歩しに来よう。
大阪で淀川と並んで有名と思われる道頓堀川。全国にその名をとどろかせた「ナンパ橋」も道頓堀川に掛かっています。 道頓堀の上に公園が整備された湊町リバープレイス。最近の道頓堀川周辺はさわやかな施設が整備されてて面白くないw しかし心配はいらない。ひとたび道頓堀の商店街に足を踏み入れれば、こんな訳の分からないオブジェが盛りだくさんだ!
上の謎のオブジェは道頓堀ホテルにあるのですが、一体どうしてこんなことになってしまったのか・・・
なんて考えてはいけない、大阪では「ど派手な看板」こそが正義なのだ。
そしてど派手な看板としては日本一有名ではないかと思われるかに道楽。周囲にはカニを写真に納めようとする観光客が沢山います。 一時は存亡を危ぶまれた食い倒れ人形も健在。なんか一緒に撮った写真を販売しているみたい。 そして道頓堀といえば「大たこのたこやき」。以前は太左衛門橋の手前にあったのですが、不法占拠問題で向かい側のビルの一角に移転しています。

大たこですが今でも大人気らしく大行列・・・
とても並ぶ気にならなかったのですが、堺筋の裏道で土日・休日のみ営業しているという「日本橋工場店」を発見。非常に寂れた場所にあるのでお客は一人もいなくてガラガラ。上の写真はこちらで購入したものです。

繁華街からちょっと離れているけど、並ぶのが嫌な方はこちらがオススメ。

コースは本日のメインイベントである西成エリアに向かって行きますがその前にでんでんタウンと通天閣周辺に寄り道しましょう。
堺筋を南へ進むと大阪の秋葉原として有名な「でんでんタウン」となります。しかし本来メインであるはずの堺筋沿いは寂れており、西側にある「オタロード」のほうが活気がある。時代はやっぱり萌えですよ。 南海線と地下鉄堺筋線の二つの路線と並行して走る阪堺電気軌道阪堺線の恵美須駅。超レトロな駅舎が、ここは一体いつの時代かと。 全国から消え去っているチンチン電車が走る路線なので楽しみにしていたのですが、残念ながら車両はいませんでした。

いや~、すごいわ。
いまだにチンチン電車が走っていた事も驚きですが、駅舎の放置っぷりもスゴイ。改札はないので通天閣観光の際にはついでに足を伸ばしてみると昭和な雰囲気を味わう事が出来ると思いますw

でんでんタウンを南に抜けて、警察24時とかのテレビでのおなじみの大阪府浪速警察署のある交差点を渡ると、大阪のシンボル通天閣がある新世界に到着します。

新世界は1903年に開催された第5回内国勧業博覧会の跡地に作られた街で、パリに見立てた放射状3方向の通りとエッフェル塔をまねた塔を中央に建てたのがその始まりです。ちょっと前に、中国にパリをコピーした街が作られたってニュースを見て笑ってしまった僕ですが、ごめんなさい、人の事言えた義理ではありませんでした(笑)
消費税完納推進の街っていう垂れ幕が斬新な新世界市場。っていうか払ってないのが前提かよとw そしてパリをまねて作られたという放射線状の道の先にあるのが通天閣。関西に来て半年、関西のパリに初めて来たw 新世界といえばやっぱり串カツ!周囲にはたくさんの串カツ店があるのですが、どこも混んでて入る気にならず~。それにしてもど派手な看板がスゴイよ

さてと。
一緒に走った事がある方はご存じかと思いますが、僕はいつでもどこでもカメラを出して写真を撮っちゃうブロガーの鏡wのような子なのです。が、しかし。。。これから突入する西成エリア(あいりん地区)ではさすがにカメラを出せなかった。。。

それくらい緊張感が漂う街、それが西成・釜が崎だ。

関西の小学校では西成には絶対近づいちゃいけないと教育されるという噂がほんとか嘘か知りませんが、一言で言っちゃうと東京の山谷と同じドヤ街です。
最近では市川で起こった英会話教師殺害事件の一橋容疑者が潜伏していた事でも有名な「あいりん地区(釜ヶ崎)」は、JR大阪環状線新今宮駅と地下鉄御堂筋線動物園前駅の南側の阪堺電気軌道阪堺線南霞町駅から今池駅間と南海本線・高野線新今宮駅から萩ノ茶屋駅の間の一帯を指します。

ネットで見られるあいりん地区(釜ヶ崎)の評判はこんな感じ・・・

  • 路上で覚醒剤が堂々と売られている
  • コンビニのトイレに「注射器を流さないように」と書かれている
  • 路上に人が倒れているのは日常的な風景
  • 盗品が普通に路上販売されている
  • 日本の法律は適用されていない無法地帯
  • カメラを構えただけで殴られる
いや、マジですか・・・
どんだけカオスなんだよ、あいりん地区(釜ヶ崎)。といっても、ここ複数の路線が通る大阪の中心部で、その気になればナンバ辺りからも歩いてこられる場所なんですよ・・・。
釜ヶ崎の入口、南霞町駅の北側に建つフェスティバルゲート。かつては遊園地でしたが2007年に倒産して現在解体工事中。 そしてJRの高架をくぐった先が釜ヶ崎だ。すでに交通ルールを無視しまくったおじさま達がウロウロしていますが、この辺りはまだまだ普通でカメラを取り出す事も出来ました。 自動販売機は1本50円からというのが釜ヶ崎クオリティ。激安で有名なスーパー玉出というスーパーも複数あります。

奥地に進むにつれおじさま度と人口密度が高まり、ふと気がつくとこの寒空の下、路上でお休みになられている方々や、よく分からないけど道路を右へ左へとうろついている方、これまたよく分からないけど道の一角にたむろって酒を飲んでいる皆さんなど、ここはインドの農村か!?というめくるめく光景が広がっています。

いや、活気がある分、インドの方がましか・・・?

山谷も凄かったけど、さすが日本最大のスラム街と言われる釜ヶ崎はひと味違う。
ホントはこの辺りをグルグル走るつもりだったのだけど荻野茶屋にある三角公園に住民の方々がわんさかと集めまっているのを見たら、「これは僕には荷が重すぎる!」と実感し早々に退散する事にしました(怖)
全国平均の4倍という大阪の生活保護受給率の原因となっている釜ヶ崎には、生活保護受給者用の「福祉物件」というアパートがたくさん。他に1泊500円から泊まれるドヤとかバックパッカー向けのキレイな宿とかあっていろんな意味でカオス。 そんな釜が崎エリアの東側にあるのが飛田新地。看板にあるように料理組合であり、なぜか間口が狭くて入口におばちゃんとコスプレした若い女性が座ってる料亭がたくさんある、ある意味、釜ヶ崎以上にディープなスポットです。 大正時代に築かれ日本最大の遊郭といわれた「飛田遊郭」。その入口の大門があった場所には、今でも小さな門がありその横には交番もあるのですが・・・

かつて森喜朗元首相は言いました
「低俗な風俗産業も必ず大阪から生まれるなど眉をひそめることが多すぎる。大阪人には道をつくるにも公共用の土地を提供する気持ちがない。言葉は悪いがタンツボだ」と。

おっさん、とんでもない事言うな~と思ったものですが、ここ飛田新地を見たら、タンツボとは言わないけど大阪凄まじいよ、と思ってしまうほどのクオリティだ。

以前、尼崎にある「かんなみ新地」を見たという話を友人にしたら、「それはスゴイ、しかし飛田新地はその比じゃないぞ」と言われたのですが、全くその通り。かんなみ新地は言ってもまぁ街の一角にポツンとあるイメージですが、飛田新地は地域一帯が"料亭"なのだ。

道沿いには狭い間口の"料亭"が所狭しと並び、開け放たれた玄関先に座ったおばさまが「にいちゃんええ子おるで、見てってや」を声をかけ、その奥に人形のように座った"姫"がニッコリとほほえみかける。そして街にはそんな"姫"を品定めする男性達の姿が・・・

また、"料亭"が並ぶ通りには「青春通り」とか「妖怪通り」とか「年金通り」といったわかりやすいネーミングが施されており、お客のニーズごとにエリアが分かれているようですw

どこの売春窟だよ、ってここは大阪だよ!と一人ボケ突っ込みをしてしまうほどにカオス過ぎる。
ちなみに大阪市では売春行為は禁止されており、そういったお店を開いてはいけません。なのでここはあくまで料亭であり、お店の奥で行われることはお客と店員の自由恋愛なのです。大事なことなので2回言いますが、あくまで自由恋愛で店側は関知しておりません(笑)
かつて日本最大の遊郭であったこの付近には様々な趣向を凝らした歴史的な建築物もたくさんあるのですが、うかつにカメラを出すのは憚られる雰囲気なのです。 ずらっと並んだ看板の一つ一つが"料亭"であり、それぞれの軒先で、おばさまと"姫"が手招きしているというカオス。一度見たらあまりのショックに夢に出てきそうな風景。 大正時代に遊郭として建築されたお店で"本当の"料亭として営業している「鯛よし百番」。中は映画で見るような遊郭の雰囲気らしい。

鯛よし百番は、ホントに普通の料亭らしく5000円くらいで行けるみたいなので、機会があったら行ってみようかと思います。

写真を見て分かるとおり、僕が行ったのは真っ昼間なワケですよ。
しかし"料亭"はバリバリ営業中で、ランチ営業ですか?と突っ込みたくなる有様。しかし夜は一体どんな景色になるんでしょうね・・・。見たいような気もしますが、正体不明の恐怖のようなものも感じるわけで。(YouTubeにあった夜の様子の動画とGoogle先生がお構いなしにストリートビューしてるのにビックリ。見る方は覚悟の上どうぞ。。。)

あ、大事な事いっておきますが「僕は料亭でランチはいただいてませんよw」。いや、ホント(笑)
いや~、びっくりしたわ!で、飛田新地を北側に抜けた所に続いている新開筋商店街。こちらは別の意味でいつの時代だよ!と突っ込み所満載なたばこ店。 西側の山の上には立派な高層マンションが建ち、東側の崖の下には、空き家が目立つ下町っぽい住宅地。大阪ではこういった明暗くっきりした風景が随所で見られます。 道端で売られている中古の工具。出所がどこなのかとか聞いてはいけない。

もうね、飛田新地の風景で相当お腹いっぱいなのですが、うかつな事に次のディープスポットも「新地」(笑)
飛田新地から北東方面に6kmほど走ったところにある今里新地へと向かいます。

昭和初期に赤線地帯として認可されてから花街として営業を続けてきたという「今里新地」ですが、現在営業している店舗はそれほど多くなく、周囲の街の風景に溶け込んでいるという話なのですが・・・

そもそも周囲の風景が、ちょっと普通の日本とは違うw
もはや見慣れたというと人格を否定されそうなこの風景。同じような間口と規格化されているように思われる看板が並んでいます。ここは今里新地。もちろん"料亭"ですw 周囲には韓国的な雰囲気があふれ、商店は始めから日本人は相手にしていないという徹底ぶり。道行く人も日本語ではない言語が多く、手軽にこれる韓国と前向きに考えてみる 新開食堂。本格韓国料理の店として知られており狗肉(犬の肉ですね。。。)を食べる事が出来るとか。

一瞬、人生経験として狗肉を食べてみようかとも思ったのですが、犬好きの友人から絶縁されそうなので止めておきました(笑)

さて、なんだか濃い話が続きましたが、本日のツーリングでもっとも濃い部分はここまで。
ここからは精神的にディープなネタではなく、観光地やおもしろスポットを巡りつつ日常に戻っていきたいと思います。
今里新地を後にして平野川沿いを北上します。周囲には古びた板金加工工場などがあり、昭和30年代かと見間違えたりもします 大阪には「温泉」と名の付く銭湯がたくさんあり、大阪って温泉天国だなぁと思ったりもしますが、残念ながら普通の銭湯です。これは温泉詐欺では無かろうかw 高速東大阪線にぶつかったところで西へ向かうと大阪城公園に到着~。あ~、なんだかさわやかなところに帰ってきたよ~

大阪城公園の入口では桜色の花が咲き誇っており「これはちょっと早いけど桜満開か!?」と興奮しつつツイッターでつぶやいたところ、じつは桃であったという痛恨のミス(笑)

まぁ、それはいいとして新地巡りで疲弊した心を大阪城公園の風景で癒そうと思います。
大阪城公園、初めて来たのですが素晴らしい公園ですね~。満々と水をたたえる堀や高台の上に立つ天守閣など、大阪のど真ん中なのに凄く広々とした公園なのです。 1620年に建築され第二次世界大戦の戦火で大破したものを残材を組み合わせて再建したという「青屋門」。こちら側からなら自転車で内堀沿いに入る事が出来ます。 内堀越しに眺める大阪城天守閣。600円払うと天守閣に登る事も出来るそうですよ。

大阪城公園、広々として緑が多くて素敵だなぁ、と、のんきに見ていたのですが、公園がある大阪城の東側一帯はかつてアジア最大の軍事工場である「大阪砲兵工廠」があった場所であり、戦時には米軍によって集中的に爆撃され、今でもときどき不発弾が見つかるというから穏やかではありません。

やはりディープスポットの呪縛からは逃れられないようです(笑)

大阪城公園の景色で心が癒された後に向かうのは、路上占拠系居酒屋「居酒屋とよ」
なんとJR京橋駅からほど近い路上を占拠して営業するマグロが旨い事で大人気の立ち飲み居酒屋があるという噂。これは見てみたい、そしてマグロ食べたい!
寝屋川沿いに整備されたキレイな遊歩道を走って京橋駅方面へ。あぁ、都会だね。心が洗われるよ。 京橋駅の東側で居酒屋とよを発見!ホントに路上の一角を占拠してるフリーダム!しかし開店は15:30からでマグロを食べる事は出来なかった~ マグロマグロ・・・とつぶやきながら、大阪でも有数の結婚式場である太閤園の横を通り過ぎて大川沿いへ。

しかし、路上を占拠してどうどうと居酒屋をやり続けられるとはさすが大阪は懐が深い(笑)
って、そういえば最初に食べたたこ焼きの大たこも以前の店舗は不法占拠だったなぁ・・・、と思いつつ、ここから2箇所ほど戦後のどさくさで出来たというスポットをめぐります。

居酒屋しかりたこ焼きしかり。こういった場所も大阪のディープな文化の一端ではないかと。

一つ目の戦後どさくさスポットは大川に沿ってキレイに整備された桜之宮公園の土手沿いにあるバラック。
公園内の自転車道を土手上に向かって走っていくと突如道が行き止まりとなり、その先にぼろぼろのバラックが建っているというフリーダム大阪!
桜之宮公園に着いたら、前に乗りに行った「大阪ダックツアーの水陸両用船」がちょうど大川に入ったところでした。相変わらず良い感じの公園です そして桜之宮公園の土手上に建つ廃墟というかバラック小屋。中には人がいる建物もあったりして・・・ 廃品回収業者として現役で活躍してたりもします。戦後からって60年くらいそのままなのか・・・?

まぁ、東京の新宿駅の真ん前にも似たようなエリアがあったような気がするので大阪に限った事ではないのですが、あまり突っ込んではいけない話題の気もするので、サラッと先に進もう(笑)

二つ目のどさくさスポットは、一つ目から大川沿いを北に進んで都島橋を渡ったところにあります。
桜之宮公園内でブロンプトンとバイクフライデーに乗った小径カップルの後ろを追跡(笑) 都島橋から見えるひときわ立派なタワーマンション「シティタワー大阪天満 ザ・リバー&パークス」。この立派なマンションのすぐ隣に戦後から続くスポットがあるという驚き! 住宅地を奥まで進んでいくと高層マンションとの対比が凄まじいエリアが!この二つがすぐ隣とは大阪はスゴイなと思わずにいられない

面白いなぁ、大阪。
もっと街の事をよく知ってれば、さらに面白いスポットがたくさんありそう!

次は大阪駅の東側にある欲望全開の繁華街「富山町」「兎我野町」をチラ見していこうかと。
大阪の2大都市と言えばキタ(梅田)とミナミ(難波)だと思うのですが、キタはどっちかというとビジネス街で小綺麗なイメージ。しかし人が集まるところには必ずディープなスポットがあるもので、キタの繁華街の外れにもそれはありました。
途中で買った「たこのみやき」。何だろうと思ったら卵生地のお好み焼き的なものにたこ焼きを入れてつぶしたもの。しかしコレがなかなか美味い! ピンク色の看板全開の兎我野町。「ぼったくり無し。安心売ります」という看板が、なんというか、それセールスポイントなのか、とw こちらはフリーダムな看板が所狭しと並んだ富山町。至る所に無料案内所が!

「富山町」「兎我野町」ともに、まぁ、普通のピンクスポット(笑)
新地と違って人生観が変わるような驚きもなく、僕的にはあまり興味をそそられなかったのでサクッと通過しちゃいます。しかし、大阪の繁華街のど派手な看板は香港のそれに相通ずるものがあるなぁ。

さて、大阪市内のディープな観光スポットを巡ってきましたが、最後を飾るのは全国でもきっと大阪にしかないだろうと思われるレアな建築物「高射砲台住居」です。って意味分かりませんね。高射砲台と住居、普通の生活では相容れない二つのキーワードが一つになっている魅惑のスポットがあるんですよ、大阪には・・・

時は昭和19年、敗戦の色濃く日本本土への爆撃が行われるさなか、爆撃機B29を迎撃するべく建造されたのが西淡路高射砲陣地です。使用された火器は八八式七糎野戦高射砲。

で、終戦後・・・。人が住み着いちゃいました。立派なコンクリート建造物だしちょうど良い屋根壁になるなぁとか思ったのでしょうか(笑)
もともと6基あったという高射砲台は近隣のマンション建築などで取り壊されて2011年現在残っているのは2基のみ。もちろん現役で人が住んでおり、微妙な家庭菜園があったりもします。 隣にあるもう1基がこちら。高射砲台の開口部に巧みにサッシをはめ込んで住居化している模様。しかし、終戦から65年も住み続けてるってのが凄いぞ、大阪。 これぞまさに本当の「秘密基地」ですよw 正直、ちょっとうらやましい~

この高射砲台住居、じつは大阪市の道路計画のルートに入っており取り壊しの危機にあるとか。
まぁ、文化財として保存されているわけでもなく、単に不法占拠されているだけの場所ですから仕方ないのかもしれませんが、逆に不法占拠されていた事で保存されていたのも事実で、せっかくだから戦争の遺構として大阪市で保存してほどうかと思うんですけどね~。

そういった保存運動も行われているみたいだし。
高射砲台住居の手前まで土地買収が済んでおり、空き地は公園化されているのですが、公園内にも自由に家庭菜園を作っちゃっている人が!フリーダム!! 買収の進んだ公園沿いに北へ向かうと以前走ったなにわ自転車道に到着。ディープスポットを満喫しすぎたので自転車道でさわやかに家に帰ろうと思いますw なにわ自転車道がある神崎川ではカヌーが気持ちよさそうに浮かんでいました。なんという爽やかさ。

このまま神崎川添いを下って行けば我が町尼崎に行けるのですが、ふと地図を見ると、なにやら平行して河川跡を利用して作られたと思われる遊歩道がありますよ。

「いつも自転車通勤の途中で見かけて気になってたあの公園では!?」と思いつき、ちょっと遠回りして帰る事にしました。
で、やってきたのが大野川遊歩道(大野川歩行者・自転車専用道)。西淀川区歌島二丁目から百島二丁目まで、大野川を埋め立てた後に作られた約3.9kmの遊歩道です。 遊歩道は歩行者用と自転車用にきっちり分けられています。また、元が河川なので道路は全てアンダーパスする形になっていて非常に快適! 南端を抜けた先にあったものすごく廃墟な造船所。最後の最後までディープな風景だったなとw

いやはや、軽い気持ちで大阪のディープスポット巡りに出かけてしまったのですが、埼玉育ちの僕の想像を軽く上回りすぎるほどのカオスな街でしたよ、大阪・・・。世の中、規制規制でどんどんつまらなくなっていると思っていたのですが、大阪にはまだまだフリーダムが残されているのだ!

今回、度胸が無くてじっくり見れなかったエリアや見落としていたところもたくさんあるので、そのうちリベンジもあるかも・・・

まぁしかし、FOCUSのカーボンロードでの最初のツーリングがコレってのはどうかと思うのですが、過ぎた事なので気にしない事にしようw
最後に、いちおう「いろいろ」気をつけて書いたつもりですが、間違いや問題があったら優しく指摘してくださいませ(笑)

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この記事へのコメント(6件) |コメント入力欄へ
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gen2011年3月28日 22:20返信

こういうところにロードバイクで現れる人って・・・どう思われていっるんでしょう?(笑)

横浜にも大岡川に死体が流れてくる話みたいなの、子供の頃には聞いていましたが今はどうなんでしょうかね。

高崎は小さな町なので大体調べはつきましたが、この手の町はあるにはあってもきわめて限られた地帯で身の危険も感じませんでしたね。

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ina2011年3月29日 08:48返信

>genさん
もうほんと、ロードで行ったのは失敗でした。
真っ赤なジャージでヘルメットかぶったロード乗りが新地にいるってどう考えても場違い過ぎ(笑)

しかし、料亭のおばさまは、そんな僕に臆することなく「ええこおるで~」と声をかけてきて、プロ根性を感じましたよw

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2011年3月29日 12:03返信

これぞina道!

僕は、某国のスパニッシュ居住区で素っ裸にされたことがあるよ(笑)
だから西川口も船橋も怖くない♪

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ina2011年3月29日 16:47返信

>栗さん
それはまた貴重な人生経験を(笑)
ぼくはまだ経験が足りないので、ちょっと怖いとすぐ逃げてきちゃう~

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ふみまろ2011年3月29日 20:12返信

>激安で有名な出玉屋というスーパー

「スーパー玉出」じゃないでしょうか?
http://www.supertamade.co.jp/

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ina2011年3月29日 20:30返信

>ふみまろさん
あ、ホントだw
ご指摘ありがとうございます♪

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