阪神なぎさ回廊周遊サイクリング

阪神なぎさ回廊周遊サイクリング兵庫県西宮市の南側に設定された散歩コース「阪神なぎさ回廊」を自転車で周遊します

走行日 2010年10月11日(晴)
走行距離 43 km
使用した愛車 バイクフライデー・ポケットロケット
コース概要 自宅→武庫川→鳴尾浜臨海公園→リゾ鳴尾浜→鳴尾橋→甲子園浜海浜公園→西宮港大橋→新西宮ヨットハーバー→凪川橋→芦屋キャナルパーク→芦屋市総合公園→潮芦屋人工海浜→芦屋浜団地中央緑道→香櫨園浜→御前浜→旧西宮砲台→酒蔵通り→今津灯台→甲子園素盞鳴神社→甲子園球場→鳴尾浜公園→自宅

先日「尼っこリンリン・ロード」を走った際に発見したのですが、尼崎市・芦屋市の海辺を繋ぐ形で「阪神なぎさ回廊」というコースが設定されているらしいのです。コースは全部で9つあり、それぞれ10~15km位なのですが、自転車なら全てのコースをグルッと繋いで1日で廻れるんじゃない?と思いついてちょろっと出かけてきましたよ♪

前回走った尼っこリンリンロードは9つのなかでも東端にあり、「21世紀の森コース」にあたるので今回は尼崎市側はパス。
今回は芦屋市側の「阪神なぎさ回廊」のみを繋ぐ周回コースだけを走ってみたのですが、前回のコースとつなげると「阪神なぎさ回廊」全体を周回することも可能です。

まずは我が家を出発して武庫川の最下流付近に掛かる「南武橋」を渡って右岸へ。
そこから武庫川右岸沿いを阪神高速の高架下まで下っていきます。
武庫川にある我が家を出発し、北堀運河沿いを武庫川方面へ向かいます。サルスベリの花が良い感じに咲いてるのだけど夏の花ではなかっただろうか? 武庫川沿い、なんというさわやかな景色!ボートが気持ちよさそうですが、本人たちは掛け声を張り上げものすごく気合い入ってます 武庫川の右岸を阪神高速の下まで進むと、そのまま堤防沿いの遊歩道になります。旧護岸?のコンクリートのむき出し感がすごいw

堤防沿いの遊歩道は「鳴尾浜臨海公園」に沿って続いているのですが、いきなり案内の地図通りに進めない。。。
っていうか地図は完全に堤防を横切ってますよ。

今回頼りにしているのは「阪神なぎさ回廊パスポート」(←PDFでかなり重いです)という資料なんですが、この地図がかなりテキトウというかおおざっぱに表現されているため、この後もたびたび迷うことになります。まぁ、迷走も自転車の楽しみの一つさ♪
ちょっと先まで進むと、堤防が途切れて「鳴尾浜臨海公園」の入口がありました。担いで堤防越えるんじゃなくて良かったw 「鳴尾浜臨海公園」の次に向かうのは「リゾ鳴尾浜」というリゾートなんだけど、ここも中に入れない。隙間から見える景色は絶景なんだけど・・・ 再び阪神高速の高架下まで戻ってやっと遊歩道っぽくなってきたかな~

この辺りは工場や倉庫が建ち並ぶ工業地帯で、お世辞にも環境が良いとはいえません。
阪神なぎさ回廊のコースを頼りに散歩しに来たらちょっとブルーになるような気が・・・。と、最初から暗雲立ちこめる感じですが、この後どんどん盛り上がってきます♪

コース案内を見ると、今いる鳴尾浜の次は阪神高速沿いに海を渡って西側の甲子園浜へ向かうことになっています。
高速道路の高架なんて渡れるんかいな?という不安がありましたが大丈夫。阪神高速の北側に県道573号が併走しており(鳴尾橋)ちゃんと歩道もありました。
運河に入る船の航行を妨げないように阪神高速はかなり高いところを走ってます。甲子園方面の景色がすばらしい! 鳴尾橋を渡り終えると北側に甲子園浜海浜公園があり、ウィンドサーフィンとかやってる人が沢山いました。優雅~ 公園内ではバーベキューなども可能なようで、沢山の家族連れから、肉の焼けるにおいが充満中。僕にも食べさせて!

続いて西宮港大橋を渡って西宮浜へ向かいます。
こちらも「鳴尾橋」と同様に高速道路の高架沿いに歩道が付いてるので安心。

コース前半は埋め立てによって作られた「出島」を橋で繋いで巡る形になります~
海沿いの各島を結ぶ阪神高速沿いにはこんな感じのスロープが付いているので自転車でも大丈夫♪ 西宮港大橋は複雑な形状のワイヤーがかっこいいアーチ橋です 西宮浜にある「新西宮ヨットハーバー」。手前にはベンツが停まってるし、何というか別世界臭が漂ってますねw

我が家を出たときにはゴリゴリの工業地帯っていう感じだったのに1時間も走らないうちにハイソ感あふれる雰囲気になってきました。
ヨットハーバーの周りには「ここは別荘地?」っていう感じのオシャレな家やらマンションやらが並んでるし、海辺では小綺麗な犬を散歩してる人が沢山いるしで大変です(笑)

イメージ的には、軽井沢や葉山のリゾートと千葉辺りの京浜工業地帯がすぐそこにある感じかな・・・
凪川橋を渡って南芦屋浜へ。さすが芦屋だけあって前方に見えるマンション群もおしゃれな感じ。なんだけど、すぐそばにゴミ焼却場がある。このおおらかさが関西っぽいw 「芦屋キャナルパーク」には運河沿いの遊歩道があって気持ちいい~。この辺はまさに「なぎさ回廊」のにふさわしい雰囲気♪ 芦屋市総合公園の噴水が気持ちよさそうだったのでポケロケと一緒にパチリ

コースは一旦運河沿いを離れて芦屋市総合公園の周囲をグルッと一回りする形になってます。
んで、グルッと一周・・・、しようと思ったらなにやら公園内に続々と人が入って行くではないですか!これは何だ、面白げなイベントか!?

というわけで、ちょっと寄り道♪

中に入って聞いてみたところ、あしや・いち(ASHIYA MARKET 2010)というイベントが開催されているみたい。
内容は、芦屋付近にあるお店が集まって一日だけ「市」を開催するというもので、ちょっと良い店とかも出品しているみたい。これはお昼を食べるのにちょうど良いですね♪
地鶏と一夜干しがおすすめの永来権というお店では店頭で地鶏を炭火焼き中~。これがまた良いニオイで食欲をそそります。 15分ほど並んで地鶏焼きを購入。塩こしょうの味付けと噛み応えのある地鶏が旨い♪ ←では昼食には足りないので、cafe come comeというお店の野菜のごちそうカレーも購入。かなり甘口。

ホントはもっといろいろ食べたかったんですが、大人気イベントで会場はすごい行列・・・
二品並んだところで力尽きました(笑)

芦屋市総合公園ではこういったイベントが頻繁に行われているみたいなので、近くを通ったら立ち寄ってみると面白いかも~

さて、コースは後半戦となります。
ここまでは、海側の島々を巡ってきましたが、後半は本州側の海沿い(これまでの対岸)を走りながら武庫川方面へ戻ります。
芦屋市総合公園の南側にある住宅地。中央を走る道沿いに人工と思われる水路が整備されてる~。何ともゆとりある造りですね~ 潮芦屋人工海浜。埋め立て地に人工的に砂浜を造っちゃいました的な・・・ 海沿いを走って芦屋大橋へ向かい、本州側へ渡ります。
う~む、海無し県民の悲しい性なのか、海があるだけで景色がすばらしく見えますよ。なんというか「贅沢感」がある(笑)
おまけにこの辺りは関西の中でも高級住宅地で知られる芦屋近辺ですから、街や建物、歩いている人までもなんとなくおしゃれな感じなのです。
と思ったら、かつての芦屋川の河口付近と思われる場所で何とも懐かしげな駄菓子屋を発見。 このゆとりある歩道!エンジ色の方が自転車道なのですが、関西の道は総じてゆとりある造りになっています。 宮川の流れの北側には六甲山も見えました。この辺りは景色も良くてホント良いところだなぁ。
かつての海岸線と思われる道に沿って江尻川の河口付近までやってきました。
ここで地図を見ると「芦屋浜団地中央緑道」という楽しげな遊歩道があるようです。これは寄らねば、ということで一旦戻る形になりますが、「芦屋浜団地中央緑道」を探検することにしました。
芦屋浜団地という住宅池とマンション群の中に続く緑いっぱいの遊歩道。こんな通勤路だったら朝から楽しそう♪ 緑道を抜けると再び宮川の流れに出会う。川沿いに下って芦屋キャナルパークの方へ。 運河では水上スキーを楽しんでいる方がいてもの凄く気持ちよさそう、やってみたい・・・

で、運河沿いをぐるっと回って先ほどの「芦屋浜団地中央緑道」の入口まで戻ってきました~
それにしても芦屋は高級住宅地というだけあって暮らしやすそうな街。僕の住んでいる武庫川とはたった10kmくらいしか離れてないのに天と地ほどの差が・・・

こんなところで、海遊びとかしながらのんびり暮らしてみたいものですが、一塊のサラリーマンにはそんな選択肢はありません(笑)

ここからは、香櫨園浜~御前浜と海沿いを東へ向かいます。
さすが芦屋。道端の花壇もオシャレに仕上げてあります。 明治40年に阪神電鉄沿線の観光開発として作られたという香櫨園浜。かつてはかなり賑わったそうですが、今は面影もありません。 凪川の先に見えるのが御前浜。今は対岸に埋め立て地が見えますが、昔はここが海岸線だったらしいです。

続いて御前浜。
御前浜には「旧西宮砲台」という国指定の史跡があります。

西宮砲台は、幕末動乱のさなかアメリカやロシアの軍艦を見た幕府が大阪湾防衛のために設置した砲台です。
砂浜という軟弱地盤への設置ということを含めてかなりの難工事であったそうですが、完成後、空砲を試し打ちしたところ煙が内部に充満して使い物にならず、その後火事で内部を消失したこともあって、全く使われないまま放置されていたとか・・・。なんという箱物行政w

しばらく放置されていた西宮砲台ですが昭和49年の大河ドラマで取り上げられたことで注目が集まり、改修されたものが残されています。
案内に従って御前浜に進むと砂浜だった・・・。自転車で進むには少々キツイよ~ 松林の向こうに突如現れる円形の建物!これが旧西宮砲台。明治時代に作られたとは思えない面白い形~ 洗戎川の河口部には、たくさんのボートが停泊するマリーナが!一体何艘有るんだ・・・

阪神なぎさ回廊の名の通り、ここまでは基本的に海沿いのコースだったのですが、ここから先はちょっと内陸を走ることになります。
先ほどの洗戎川沿いを上流に向かい、向かうは「酒蔵通り」という魅惑の道!

兵庫県西宮市は、「灘の生一本」で知られる日本酒の生産地「灘五郷」のうち、「西宮郷」「今津郷」がある古くから酒作りの盛んな場所で、現在でも「大関」「日本盛」「白鹿」「白鷹」など、数多くの酒造メーカーの工場がたっています。

このルートを走るとほんのりと酒の香りが漂うという魅惑のスポットなのですが自転車で酒を飲んではいけないのでw、見るだけにしておきますよ。いや、ホント(笑)
灘の旧財閥系の名家「辰馬家」が代々経営する辰馬本家酒造(株)。白鹿ブランドで知られ、日本一高い酒「超特選黒松白鹿六光年純米大吟醸V-1000」は600mlで10万円! 伊勢神宮の御神酒にも使われているという白鷹(株)清酒タイガースとか実に阪神らしいお酒もありw 日本盛酒蔵通り煉瓦館、明治初期の煉瓦造りの酒蔵をイメージしたという建物で、中にはレストランや売店、聞き酒コーナーなどもあります
酒蔵通り、非常に危険なスポットだった(笑)
津門川を渡ったところで酒蔵通りとお別れし、津門川沿いを再び海の方へ向かうと、今津灯台に到着します。
併走して流れる六湛寺川と東川にかかる二ツ橋と浜松原橋。なんで分かれて流れてるんでしょうか? 対岸に見えるJFEの工場のちょっとうらぶれた感じを楽しみながら津門川の河口部に向かいます 突端に建っているのが今津灯台。一見オブジェのように見えますが、立派に現役の灯台です。

今津灯台は、1810年に「大関」醸造元である長部家五代目長兵衛によって今津港に出入りする樽廻船や漁船の安全のために建てられた灯明台を起源とし、現在の灯台は1858年に六代文次郎によって再建されたという現役で日本最古の灯台です。

その歴史はなんと200年!
今の建物になってからでも150年が建っているという、海を見守るベテランさんなのですよ。

この辺りにはレジャーボートを運河に降ろすクレーンの業者がたくさんあります。 業者などは堤防の外側にあるので入り口には強固な防潮壁が!すさまじく頑丈な門ともいえますが、これ幾ら掛かってるんだ・・・ 再び酒蔵通りに戻ると絵に描いたように「商店街」!

そのまま酒蔵通りを真っ直ぐ進むと阪神ファンと高校球児の聖地「阪神甲子園球場」に到着します。
実は僕、かなり近所に住んでのですが、実際に来るのは初めてだったりします。

と、その前に気になったのが境内の奥にトラ柄が見える阪神色漂う神社「甲子園素盞鳴神社」です
「甲子園神社」「タイガース神社」とも呼ばれタイガース関係者や高校球児などがお参りに来るとか来ないとか。 境内は甲子園球場よりもずっと前からここにあるらしいのですが、球場の拡張によってかなり迫った感じになっています 境内には督岡田彰布監督が書いたという野球塚もあり、周囲にはたくさんの必勝祈願の絵馬が飾られていました

しかし、阪神ファンはどこに行っても熱いですね(笑)
我が地元埼玉の西武球場辺りではこんなに盛り上がってないと思うんだけどな~。そういえば尼崎には阪神大好きすぎる商店街があるとか聞いたので今度探検しに行こう・・・

さて、コースも終盤。
甲子園球場をチラ見して、鳴尾浜公園から再び海沿いに出たら本日のサイクリングも終了となります。
おぉ、これが甲子園球場か!もっとこう、トラ柄とかなのかと思って他ので、意外に普通(笑) 甲子園球場から真っ直ぐ海へ向かうと鳴尾浜公園。 スロープを上って海の方へ出てみた。対岸に見えるのが前半に渡った「鳴尾橋」です。
西宮市枝川浄化センター(下水処理場)にかなり古い煉瓦造貼りの硝化槽を発見! 最後は鳴尾川沿いを北に向かって本日のコースも終了です。

というわけで、阪神なぎさ回廊のコースを利用して西宮市の海沿いを探訪してみました♪
途中にも書きましたが関西の凄いところは静かな住宅池とゴリゴリの工業地帯がすぐ隣にあって、みんな普通に暮らしていることです(笑)

狭い範囲にあれもこれもギュッと詰め込んだ感じでしょうか。

そうそう、大事なことを最後に。
今回のコースですがコース中には案内標識等は一切ありません。なので走る際には案内図必携なので印刷はお忘れ無く~

より大きな地図で 阪神なぎさ回廊周遊サイクリング を表示
 
この記事へのコメント(2件) |コメント入力欄へ
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gen2010年10月19日 06:15返信

街のすぐ近くに自然があり、歴史もあり水辺もあっていいところですね。やっぱり一度くらいは関西でオフをやりたいですよね。

ところで、武庫川の源流は探検するんですか?

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ina2010年10月19日 13:11返信

>genさん
関西はいろんなものが近くにあって自転車で旅するには良いところです。
是非みんなで遊びに来てください♪

武庫川の源流、調べてみたんですが上流部は道が繋がっていないみたいなんですよね~。登山絡めないと無理かも(笑)

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